世界最大級の仏技術展示会、札幌に特設会場

執筆者 | 5月 27, 2021 | VIVATECH

スタートアップと大企業を橋渡しする世界最大級の仏技術展示会「ビバ・テクノロジー」の6月16~19日開催に合わせ、仏スタートアップのSINEORA(シンノラ、パリ市、今井公子社長)が札幌でサイドイベントを開く。最先端技術を […]

スタートアップと大企業を橋渡しする世界最大級の仏技術展示会「ビバ・テクノロジー」の6月16~19日開催に合わせ、仏スタートアップのSINEORA(シンノラ、パリ市、今井公子社長)が札幌でサイドイベントを開く。最先端技術を解説付きで疑似的に見学できるようにした。

ビバテクと日本貿易振興機構(ジェトロ)パリ事務所が後援する。2019年に開いた前回のビバテクは3日で約12万4000人が参加。125カ国・地域からスタートアップ1万3000社前後や投資家3300人程度が集まった。約2300社が出展した。

今回のビバテクはパリに会場を設けると同時に、オンラインにも対応する。参加企業は非公表だが、これまではエアバスやロレアルなど欧州大手企業が出展していた。人工知能(AI)などの新技術が披露される模様だ。

札幌のサイドイベントでは主にベンチャーキャピタル(VC)担当者らが参加。パリのビバテク会場からの討論など公式のオンライン動画を札幌で視聴できる。公式動画は日本語に同時通訳して紹介する。

札幌限定のコンテンツとしては、シンノラの現地スタッフが参加者の代わりに仏会場を取材し展示を紹介。参加者に対する事前アンケートを基に会場の参加者らへのインタビューなどをする。北海道の経営者やVCの担当者など、札幌会場での参加者同士の交流も予定されている。

音楽や映像、IT(情報技術)の先端技術を集めた展示イベント「NoMaps(ノーマップス)」や、札幌市とさっぽろ産業振興財団などが特別協力する。会場は市内のコワーキングスペース「space360」などを活用する。

北海道在住者の参加方法や料金については今後詰める。北海道外から参加費は飛行機代や宿泊代などを含め1人あたり25万円程度。参加者はホテルマイステイズプレミア札幌パーク(札幌市)に泊まる。1人1室にするほか、検温や消毒の徹底など感染対策に気を配る。

新型コロナ下で多くの展示会がオンライン開催に切り替わった。会場で関係者が顔を合わせることをきっかけに生まれていた商談やビジネスパートナーの発見も難しい。「配信されるコンテンツも討論が中心で、展示してある新技術を見ることが難しいといった問題も分かってきた」(シンノラ日本代表の川端康夫氏)。

スケジュールも工夫した。日本時間午前は自由時間で、参加者は普段の仕事をこなせる。午後の早い時間は仏イベント会場でのインタビュー動画などを見せる。パリのイベントが始まる夕方以降は公式動画を視聴する。

新型コロナの陰性証明や自主隔離など、日本企業の関係者が海外見本市に参加するハードルはなお高い。ただ、公式オンライン動画の視聴では参加の手応えを感じる上で限界がある。国内の特定の場所に集まって参加するといったサイドイベントが今後広がる可能性がある。

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